ミスター半導体逝く
2018-10-30 09:11:530 Comments
ブログカテゴリ
院長日記 健康、美容 長野市界隈 グルメ 頭の体操 あしたのために 笑い 旅
僕が、高山に紅葉狩りに出かけていた先週金曜日
東北大学の西澤潤一名誉教授が亡くなりました。
92歳だったそうです。
ご冥福をお祈りいたします。
西澤先生は、昔の学者には珍しい、特許王でもありました。
光通信の、三つの柱の研究をし、そのうち
二つの特許を持っていました。
電気を光に変える技術と、光を電気に変える技術です。
そして、一番重要な
光を伝えるガラス繊維、光ファフィバーの研究でも
世界のトップを走っていましたが
何故か、申請した特許は認定されず
そのまま、有効期間が過ぎてしまいました。
優秀だが、クセのある人だった様で
誰かに足を引っ張られたかな?
素人には、分かりませんが、多方面に活躍された先生でした。
西澤先生の有名な逸話で、海外の某有名美術館で
長年、逆さまに飾られていた絵画を見て
この絵は、上下が逆だ!
と指摘し、美術館が架け替えた。
と言う逸話が残っています。
権威ある有名美術館の、ミスに気づくのも立派ですが
そこで、指摘をしてしまう所が、さすが世界の西澤潤一です。
僕は、西澤先生の 強い頭が大事だ という言葉が
印象に残っています。
効率よく、覚えて忘れる知識よりも
しつこく、諦めず、いつまでも、深く考え抜く
強い頭 が大事だと言ってました。
以前、テレビの番組で、お父さんの話をしていました。
西澤先生は、工学部長で、東北大学長までやった方ですが
お父さんも、たしか東北大の工学部長か理学部長か
或いは、学長だったと思います。
そのお父さんに言われた事は
お前は頭が悪いから、理学部の基礎研究は無理だ!
応用研究の工学部に行け!
だったそうです。
天下の東北大ですから、頭が悪い訳はありませんが
我が子の適性を見抜いた、父親の愛情でしょう。
そして、その言葉に従って、応用研究の道に進み
ミスター半導体と呼ばれるまでに
技術を深く、追及し続けました。
自分は 頭は良くないが、頭が強かった とも言ってました。
ノーベル賞の有力候補だった!
との話もあります。
僕は何故か、西澤潤一先生と
ミュンヘン五輪男子バレーの松平康隆監督に
似たものを感じます。